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薬剤師のお勉強ノート

半人前薬剤師が日々の勉強内容を振り返るための備忘録です。

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ジギタリス中毒って?

ハイリスク薬のジギタリス製剤、一番をつけなくては行けないのがジギタリス中毒ですよね。

実際僕は出くわしたことはないのですが、先輩は窓口での聞き取りで1度判明したことがあるそうです。

早期発見のためには初期症状を理解して患者さんに伝えておくとともに窓口でもアンテナを張っておきましょう。


★症状★
・消化器症状(食欲不振、悪心・嘔吐、下痢)

・視覚異常(光がないのにちらちら見える、黄視、緑視、複視)

・精神神経系(めまい、頭痛、失見当識、錯乱、譫妄)

・不整脈(高度の徐脈、二段脈、多源性心室性期外収縮、発作性心房性頻拍)

★ジギタリス中毒が起こりやすくなる条件★
・腎機能低下(ジゴキシンは腎排泄のため)

・甲状腺機能低下(甲状腺機能低下でジゴキシンの排泄が抑制されるため)

・利尿剤の併用(血中K濃度低下でジゴキシン増強のため)

・P糖蛋白質阻害薬(リピトール、マクロライド系、ワソラン等)併用時(ジゴキシンの排泄にはP糖蛋白質が関与しているため)

・大量飲酒者、頻繁に下痢を起こす人






食欲不振、悪心・嘔吐、下痢などは比較的早期から出やすいことが知られており
、視覚異常の副作用(光がないのにちらちら見える、黄視、緑視、複視など)も比較的早期から出現するようです。

この光のちらつきはジギタリス中毒の特徴なので下痢や吐き気がある方には視覚異常も出ていないか確認してみましょう(^^)


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血圧の日内リズム

血圧の日内変動についてまとめてみました。

・心血管イベントは早朝から午前中にかけて増加
→血圧、心拍数は夜間睡眠とともに低下し早朝覚醒とともに上昇するためと、血液の凝固能は朝に亢進し、線溶系の低下があるため。


・シフトワークによって循環器疾患のリスクは増加
→固定した日勤、固定した夜勤、シフトワーカーで比較するとシフトワーカーのみ有意に虚血性心疾患による死亡率が高く、2.27倍だった。

・non-dipper とriserとは
→通常夜間血圧は昼間の10~20%下がるが、夜間降圧が10%以下のものをnon-dipper 逆に上昇するものをriser と言う。


・non-dipperやriserでは心血管イベントや高血圧性臓器障害のリスクが上昇する。

・塩分制限やサイアザイド利尿薬でnon-dipper がdipper へ改善の報告あり

・過度のモーニングサージ(早朝血圧上昇)は心血管イベントと総死亡のリスク因子

・モーニングサージの増大は、加齢、高血圧、血糖異常、飲酒や早朝の喫煙、精神的・身体的ストレスの増加によって起こる。

・早朝の心血管イベントの発症抑制と臓器保護の目的で降圧薬の就寝前投与が考慮される。

・交感神経抑制薬(α遮断薬)の就寝前投与によりモーニングサージが抑制される。さらに微量アルブミン尿排泄量が抑制される。
→早朝高血圧の原因は交感神経の亢進が原因のため。


さて、簡単にまとめるつもりが長くなってしまいました。

就寝前にαブロッカー服用してる方はモーニングサージがあるかなー?と疑ってみたり、夜間・早朝高血圧の方には塩分控えるように指導してあげるのもいいかもしれませんね(^-^)

参考:日本薬剤師会雑誌2012.3


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