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薬剤師のお勉強ノート

半人前薬剤師が日々の勉強内容を振り返るための備忘録です。

1日1回使用の鼻噴霧ステロイドの特徴

花粉症治療の軽症から最重症まで幅広く使われる鼻噴霧ステロイド(以下INS)に関して1日1回使用型のものの特徴をまとめました。

★INSの有用性★
・アレルギー性鼻炎は炎症性疾患であり、抗炎症作用の強いINSがキードラッグとなる。

・効果の発現がやや早い。
→初期から効果はでるが十分な効果を発揮するまでは2~3日かかる

・鼻の通りをよくした状態で使用が大切
→鼻をかんだ後や、点鼻用血管収縮薬使用の後、入浴後も有効。

・くしゃみ、鼻汁、鼻閉の3症状に等しく効果がある。

・投与部位のみ作用をしめす。

・眠気やインペアードパフォーマンスなどの全身的な副作用が少ない。

・飛散ピーク時に使用しても即効性がない。

・日本での使用率は欧米より格段と低い。
→人前で使用の羞恥心、ステロイドに対する不安、特有のにおいや液だれが気になるなどの理由によると思われる。

・1日1回ですむ点鼻薬によりアドヒアランスが向上した。

・1日1回投与のINSは現在3種類。(ナゾネックス、アラミスト、エリザス)


★ナゾネックスの特徴★
・1日1回、各鼻腔に2噴霧

・オーソドックスな容器で高齢者や女性にも使いやすい。

・グルココルチコイド受容体への結合親和性が高い。

・バイオアベイラビラティー0.2%未満。

・112噴霧用製剤もあり長期コントロールにも重宝。

★アラミストの特徴★
・1日1回、各鼻腔に2噴霧。

・横押し容器。

・粘液性のある液剤が鼻腔全体にいきわたり、液だれしにくい。

・グルココルチコイド受容体への親和性はデキサメタゾンの約30倍ともっとも高い。

・鼻症状のみならず鼻・眼反射を介した眼症状の改善も期待されている。
→グルココルチコイド受容体への親和性がもっとも高いため

・バイオアベイラビラティーは0.5%


★エリザスの特徴★
・1日1回、両鼻腔に同時噴霧。

・1日1回投与のINSでは本邦初の粉末製剤

・カプセルを専用噴霧器(ツインライザー)で、両鼻同時に噴霧できる。

・粉末製材のため、鼻粘膜過敏性が亢進した状態で使用しても刺激により症状の増悪の危惧がない。




調べてみたところ上記の特徴があるようですが上記の3剤は臨床効果に大きな差はないと考えられているようです。
むしろ重要なことは患者さんがINSの投与意義を理解したうえで適正に使用できるようにすることのようです。

3割程度の患者さんが適切に使用していないという調査結果もあるようです。
最初の1回だけでなく定期的に使用方法の確認をすることが大切ですね(^ー^)


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コメント


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とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

ビジネスマナーのメール | URL | 2012-04-20(Fri)15:22 [編集]