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薬剤師のお勉強ノート

半人前薬剤師が日々の勉強内容を振り返るための備忘録です。

モーラステープと光線過敏症

新潟ではやっと桜が開花しました(^-^)
やっと暖かくなってきましたが、暖かくなってくると気になるのが紫外線。

肌ケアも大事ですが、薬局薬剤師としては光線過敏症(光接触性皮膚炎)の注意喚起も大切な時期ですよね♪

久光製薬作成の安全性情報を参考にまとめていきましょう。

★光線過敏症の症状と対応★
強いそう痒を伴う紅斑、発疹、刺激感、腫脹、浮腫、水疱・びらん等の重度の皮膚炎症状や色素沈着、色素脱失が発現し、さらに全身に皮膚炎症状が拡大し重篤化することがあるので、異常が認められた 場合には直ちに使用を中止し、患部を遮光し、適切な処置を行うこと。なお、使用後数日から数カ月を経過してから発現することもある。
(添付文書より)

★モーラステープによる光線過敏症のポイント★

・多い時期は5~7月。続いて8、9月。

・発現部位として多い部位は下記の順。
手首、手部(35.6%)
大腿、下腿、膝(20.4%)
上腕、肘、前腕(19.6%)
足首、足部(16.2%)
頸(肩など含む)(6%)
体幹部(2.2%)

・モーラステープ20mgの光線過敏症の報告数は出荷量が増加しているにも関わらず減少傾向。

・件数は少ないがL40mgによる光線過敏症の報告は増加傾向。
→出荷量の増加や足部、足首、腕などへ使用した症例が増加したことが原因と考えられる。

・モーラスは関節リウマチへの適応あるが、関節リウマチの症状のでる部分(手指関節、手関節、膝関節)と光線過敏症の好発部位が一致するため注意。


★服薬指導時の注意と予防法★
・貼付部を紫外線が通りにくい厚手の長袖、長ズボン、サポーターで覆う。またはサンスクリーン剤でカバーする。


・屋外スポーツや野外作業を避け、紫外線にあたる機会を少なくする。
→海水浴や炎天下での屋外作業、テニス、ゴルフなどのスポーツ後に発現した例が多い。

・剥がしても少なくとも4週間は、引き続き貼付部を紫外線に当てないように注意する。
→83%が1週間以内に99%が4週間以内に起こっている。

・他人に譲らない。

・20mgだけではなく、L40mgの処方でも同様の注意喚起を。




何度説明しても初めて聞いたようなリアクションする方も多く、繰り返し注意喚起が必要ですね(^_^;)
処方量が増えてるのに光線過敏症が減ってるのは薬剤師の服薬指導のおかけです!…と、胸を張って言えるように服薬指導にはげみましょう(^ー^)

モーラステープは製剤変更品になったようで、ケトプロフェンの光による分解がされにくくなったようです。
今後も光線過敏症が減っていけばいいですね♪


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コメント


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モーラステープの光線過敏を起こした患者さんに遭遇したことがあります。
患者さんと言っても同僚薬剤師でしたが(^_^;)

貼って2~3週間くらいたったあとに
ゴルフに行き
モーラステープのサイズに真っ赤になっていて
みんなで写メとったりしましたよ(^O^)

患者さんには
説明はするけど、ほとんどの人が
「私は大丈夫」って思ってる感じがあるから
指導には気を使いますね(^_^;)

みか | URL | 2012-04-20(Fri)08:59 [編集]


> みかさん
薬剤師でもモーラステープしたままゴルフにいくとは(^_^;)
つい大丈夫だろうと思ってしまうんでしょうね。

まだ夏じゃないから大丈夫と思っている人も多いようで5月からが一番多いことを伝えると驚く方も多いですよね(^ー^)

半人前薬剤師 | URL | 2012-04-21(Sat)15:12 [編集]


はじめまして

毎日勉強させてもらっています(^o^)
モーラステープの光線過敏症…
自分もやったことあります(ーー;)
自分の皮膚は無敵だと思っていましたが
ダメなもんはダメみたいですね~

ちなみに僕のところではモーラステープ処方の小児で
使用部位が日光浴びそうな場所なら疑義照会かけて
ロキソニンテープにかえたりしてますが
モーラステープとロキソニンテープの比較とかって
分かります?

るるー主 | URL | 2012-04-22(Sun)10:53 [編集]


>るるー主さん
僕もるるー主さんのブログ見させて頂いています。
コメント頂けて嬉しいです♪

モーラステープとロキソニンテープの違いですが、
違いはやはり、モーラステープの光線過敏症を考えて使用場所によっての使い分けが一番あるのではないでしょうか。
あとは、適応症の違いもあると思います。
ロキソニンテープでは変形性関節症、筋肉痛、外傷後の腫張・疼痛だけてすが
モーラステープではそれに加えて腰痛症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、テニス肘、関節リウマチなどに適応があり、広く使えます。

その他に、モーラスはフェノフィブラートのアレルギー歴ある人に使えなかったり、ロキソニンテープだけに胃障害の報告があったりた細かい違いがあるようです。
…ただここまで考えて使い分けていると言うよりは患者さんの使用感に合わせて処方しているように思います(^ー^)

他に使い分けのポイントを知っている人がいれば、ぜひコメントで教えて下さい☆

半人前薬剤師 | URL | 2012-04-23(Mon)23:05 [編集]